去年12月29日から地上の管制局との交信が途絶えている多目的人工衛星の「アリラン1号」は、その後も交信ができない状態が続き、科学技術部は任務が終了したと公式に発表しました。
1999年12月に打ち上げられたアリラン1号は、初めての韓国製の衛星で、韓半島や世界の衛星写真約44万枚を撮影してきました。
アリラン1号が地上の管制局と交信できない理由について、韓国航空宇宙研究院では、担当の職員が衛星軌道の情報を誤って入力したため、衛星の向きが偏り、燃料補給機の太陽電池板が太陽に向かうことができず、バッテリーが放電したためだとしています。
アリラン1号は今後徐々に高度を下げて、大気圏に入ると、機体は燃焼しはじめてやがて燃え尽きるということです。
科学技術部では、今後、似たような事故の再発を防ぐために、人工衛星に非常事態が発生した場合の運営マニュアルを整備するなど対策作りを進めることにしています。