韓国とアメリカの大学の研究グループが共同でES細胞=胚性幹細胞が死滅していく原因を究明し、関心が寄せられています。
胚性幹細胞は生殖細胞を含む様々な組織に分化することができるので、難病の治療に利用するための研究が進められていますが、研究は大きく進んではいません。
胚性幹細胞を実験管で培養すると、半年から1年で胚性幹細胞が損傷を受けたり、遺伝子の変形を引き起こすためです。
全北大学医学専門大学院のハン・ミョングァン教授の研究グループはアメリカのインディアナ州立大学の研究グループと3年あまりにわたる共同研究の末に、胚性幹細胞の遺伝子の損傷を引き起こす物質、サートワン(SIRT1)というたんぱく質を発見しました。
ハン・ミョングァン教授は、サートワンの活動を抑制し、抗酸化剤などを添加すれば、胚性幹細胞を2年から3年は損傷を受けないで培養できるとしています。
医学界ではこの研究結果が実用化されれば、この分野の研究費用を大幅に減らすことができ、難病治療に利用する研究に大きく寄与するだろうと見ています。