韓国初の宇宙飛行士イ・ソヨンさんが地球に戻る際に乗った宇宙船ソユーズは、予定地点から420キロも離れた所に着陸し、到着時刻も変わるなど、正常な帰還ではなかったことから、宇宙船のエンジンやセンサーなどの欠陥によるものではないかという指摘が出ています。
モスクワの地上任務センターと韓国の航空宇宙研究院などによりますと、イ・ソヨンさんら3人の宇宙飛行士が乗ったソユーズは、当初の予定より2分早い19日午後5時28分に予定より420キロ離れた場所に着陸しました。
これについてロシアの日刊紙「コメルサント」が報道したところによりますと、ソユーズは大気圏に入った後は、自動的に地上と30度の角度を維持することになっていますが、今回はほぼ垂直に降下して地面に激しく衝突したため、機体に30センチの穴ができ、宇宙飛行士は普段より2倍の圧力を受けて帰還したということです。
また周辺の草原地帯は火事が発生し、地元の住民が駆けつけたということです。
新聞によりますと、ソユーズが帰還の際、トラブルを起こしたのはこれが初めてではなく、去年10月と2003年5月にも問題があり、今回のトラブルもエンジンやセンサーなどの欠陥によって起きた可能性があるとしています。
イ・ソヨンさんは、ガガーリン宇宙センターの病院で診断を受けていますが、体の痛みがまだ残っているということで、韓国には28日に戻ってくる予定です。