韓半島西の西海で沈没した哨戒艦「チョナン艦」の行方不明者を探す作業は、行方不明者の家族の要請で3日夜打ち切られ、4日からは船体の引き上げ作業が行われることになりました。
哨戒艦「チョナン艦」の沈没事故では、乗組員のうち46人が行方不明になっている上、捜索に当たっていたベテランの救助隊員1人が先月30日に死亡し、民間の漁船も捜索を終えて操業に向かう途中、貨物船と衝突して沈没し2人が死亡、7人が行方不明となるなど捜索に伴う犠牲者も出ています。
こうしたことから行方不明者の家族で作る協議会は、事故発生から9日目の3日午後、記者会見を行い、捜索作業を中断するよう韓国海軍に要請したことを明らかにしました。
捜索中断を要請した理由として、家族たちは「行方不明者が生存しているという一抹の期待がない訳ではないが、これ以上の救助活動はさらに犠牲者を出す恐れがある。船体の内部への進入をやめて、今後は船体の引き上げを開始するよう、海軍に要請した」と述べました。
家族たちのこのような要請は、3日午後、船尾から初めて乗組員の遺体が見つかったことも大きく影響したものとみられます。
海軍は家族たちの要請を受けて、3日夜11時に予定していた捜索作業を取りやめ、4日からは船体の引き上げ作業に切り替えることを決定しました。