沈没した哨戒艦「チョナン艦」の行方不明者の捜索を打ち切った韓国軍当局は、5日、民間の専門家も交えて、船体の引き上げに向けた作業を行いました。
海軍は5日午前、小型クレーン2台を事故海域に投入するなど、「チョナン艦」の引き上げに向けた作業が本格的に始まりました。
海軍では潮流の流れがゆるやかになる今週が沈没した船体を引き上げる最も良い時期だと判断し、作業のスピードを上げています。
このうち、行方不明者の多くが閉じ込められているとみられる船尾の引き上げに人手を集中させ、水中カメラを取り付けたダイバーが船体に鎖を巻きつけてクレーンに繋ぐ位置などをチェックしました。
事故海域は5日午前、風が秒速8メートルから12メートル、波は最高2メートルとなっており、ダイバーの活動は潮流が止まる時間を中心に断続的に行われました。
海軍は沈没している船体に鎖を巻きつけてクレーンに繋ぎ、船体を引き上げた後、中の浮遊物や海水を取り除いて、行方不明者を捜索することにしています。
そしてそのあと、船体を海軍基地に運び、事故原因などを詳しく調べる予定です。
軍当局は、6日頃から本格的な引き上げ作業を開始する予定です。
またこれとともに、「チョナン艦」の沈没事故の原因究明に向けて108人で構成された軍民合同の調査団の活動も進められています。