今月9日、乗客を乗せて運行中のソウル市内バスが突然爆発し、乗客ら17人が重軽傷を負った事故で、爆発したバスのガス燃料タンクは海外メーカーのもので、去年末から行われた安全検査では検査対象から外れていたことがわかりました。
政府は、去年12月中旬から今年2月末までの3か月間にわたって圧縮天然ガスを燃料とするバスを対象に安全検査を行いました。
これは、それまでに圧縮天然ガスバスの爆発事故が8件あったため、その対応措置として行われたもので、検査の結果、100台に5台の割合で欠陥が見つかり、安全措置がとられました。
しかし、それまでイタリア製の燃料タンクでは事故がなかったため、安全性に問題がないと判断し、検査は国内製の燃料タンクだけを対象に行われ、全体の3分の1に上るイタリア製燃料タンクは検査の対象から外れていました。
しかし、今回爆発した燃料タンクはイタリア製であることがわかり、政府は、全国にある圧縮天然ガスバスに対する全数調査に乗り出しました。
一方、市内バスの運転手たちは11日、圧縮天然ガスバスの安全性を確保する対策が今後とられなければ、天然ガス利用のバスの運行を拒否することを明らかにしました。
市内バス運転手労働組合である全国自動車労働組合連盟は、圧縮天然ガスバスの安全基準の策定などを求める文書を知識経済部や国土海洋部などに送り、安全対策作りを促しました。
全国自動車労働組合連盟はまた、圧縮天然ガスバスの普及は環境部、車両に取り付ける前の燃料タンクは知識経済部、運行車両は国土海洋部で担当している現在の複雑な管理体系を改め、管理体制を明確にするよう求めました。
現在、ソウルを走る市内バスの95%は圧縮天然ガスを利用しています。