大韓山岳連盟は、今年4月にアンナプルナの登頂に成功し、女性として世界で初めてヒマラヤ8000メートル級の14峰すべてを極めたと宣言した韓国の女性登山家の呉銀善 (オ・ウンソン、44)さんが、一年前の2009年に登頂したとしている世界3位の高峰カンチェンジュンガの登頂は事実ではない可能性が高いという結論を出しました。
大韓山岳連盟は26日、カンチェンジュンガを登頂した経験のある厳弘吉(オム・ホンギル)さんら韓国の登山家6人を招いて会議を開き、呉銀善さんが提出したカンチェンジュンガの登頂関連資料を綿密に検証した結果、呉銀善さんはカンチェンジュンガに実際には登頂していない可能性が高いと結論づけました。
呉銀善さんは、 ヒマラヤにある8000メートル級の14峰のうちすでに13峰を征服したとして、最後に残る海抜8091メートルのアンナプルナの登頂に今年4月、KBSの取材陣とともに臨み、女性としては世界で初めてヒマラヤの8000メートル級のすべての峰を極めたとして、話題を集めていました。
しかし14座女性初制覇を競っていたスペインのエドゥルネ・パサバンさんが疑問を提起し、さらに去年5月にカンチェンジュンガ登頂に成功した韓国人登山家も、「オさんが提出した頂上で撮ったと主張する写真は、地形が実際と異なる」と主張したことから疑惑が膨らみ始めていました。
こうした中、韓国の民放テレビ局が、最近、呉さんのカンチェンジュンガ登頂に付き添ったシェルパが、呉銀善さんはカンチェンジュンガの頂上には達していなかったと証言したインタビューを放送し、真相究明を求める声が高まっていました。