韓国に亡命し、このほど亡くなった元朝鮮労働党書記の故黄長燁(ファン・ジャンヨプ)氏を生前に暗殺する目的で韓国に入国していた北韓の工作員が、19日逮捕されました。
ソウル中央地方検察庁は、脱北者を装って韓国に入った46歳の男を国家保安法違反の疑いで19日逮捕しました。
検察によりますと、この男は、北韓で5年間工作員の訓練を受けた後、2004年から中国に滞在していたところ、去年12月に北韓の偵察総局から黄長燁氏の暗殺指令を受けて、今年8月に仮名を使って脱北者を装い、タイ経由で韓国に入ってきました。
その後、公安当局が行う脱北の経緯や経路などに対する合同尋問の際、不審な点が見つかり、調査を進めた結果、身分と浸入目的が明らかになったものです。
北韓は、去年始め頃に労働党所属の「作戦部」と「35号室」、それに北韓軍人民武力部の傘下にある偵察局を統合し、韓国や海外の工作業務を行う偵察総局を設けています。
韓国では、今年4月にも同じ目的で北韓の工作員2人が逮捕されています。