政府は、4大河川整備事業のうち、慶尚南道(キョンサンナムド)が持っていた事業権に対して、工事が進まないとして事業権を強制的に回収すると15日、慶尚南道に公式に通報しました。
4大河川整備事業は洪水などを防ぐために韓国の主な4つの河川を大規模整備する事業で、170の工事区間に分けて進められており、このうち54か所は市や道が事業を代行しています。
このうち慶尚南道が事業権を持っているのは洛東江(ナクトンガン)と蟾津江(ソムジンガン)の13か所で、事業規模は1兆2000億ウォンに上っていますが、この区間の工程率は17%と、全体の平均工程率32%の半分ほどに止まっており、一部の区間はわずか2%足らずになっています。
国土海洋部はこのため、事業権を持っている慶尚南道が行ってきた13の区間の工事は正常に行われていないとして、15日、代行協約を解除することを発表しました。
慶尚南道知事には今年4月の統一地方選挙で、野党で故盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の側近だった金斗官(キム・ドゥグァン)氏が選出されて就任しており、これまで政府の4大河川整備事業に反対の方針をとってきました。
また政府が事業権を強制回収することは地元経済の活性化が妨げられるとして反対しており、今後、野党を中心に大きく反発する可能性が高くなりました。