国家人権委員会の常任委員と非常任委員が辞任したのに続いて、人権委員会が委嘱した専門委員、諮問委員、相談委員など61人が15日、集団で辞任し、人権委員会の内紛がさらに深まっています。
人権委員会の委嘱を受けた委員は合わせて160人で、このうち3分の1を超える61人の集団辞任によって、今後、人権委員会の諮問委員会は招集そのものが難しくなり、その機能を果たせなくなることも心配されます。
辞任した委員は元長官や大学教授ら有識者がほとんどで、15日、記者会見を行って辞任の意思を表明するとともに、「今の玄炳哲(ヒョン・ビョンチョル)委員長は就任後、独断的な組織運営と政府の肩を持つような言動を続けており、人権委員会はまともな役割を果たしていない」として、玄炳哲委員長の辞任を求めました。
辞任した委員たちは、記者会見の席で、▼BSE=牛海綿状脳症にかかったアメリカ産牛肉を取り上げたMBCの時事番組の報道内容をめぐる問題、▼去年1月にソウル龍山で立てこもった住民と警察との衝突で多数の死傷者が発生した事件、▼それに国家機関による民間人の違法査察などはいずれも人権委員会で審議することが否決されたり、重要な案件として取り上げられなかったとも批判しました。
人権委員会は今月1日に常任委員2人が玄炳哲委員長の体制に抗議して辞任し、10日には非常任委員が辞任しています。