ソウル都心にもいのししが現れるなど、全国的にいのししによる被害が相次いでいることから、政府は捕獲チームを設けて対応することになりました。
22日未明にソウル都心の鐘路(ジョンノ)区の公園に重さ100キロほどのいのししが現れて、レスキュー隊員の麻酔銃によって2時間半ぶりに捕獲されるなど、今月に入って5度も出没しました。
先月は釜山でいのししが24時間ストアに侵入して棚に陳列した品物を荒らし、大邱(テグ)市ではアパート団地に現れるなど、全国で住宅街にいのししが現れたのは今年だけで34回と、去年1年間の出没回数をすでに上回っています。
この5年間の調査結果では、全国にいる野生のいのししは100ヘクタールあたり4頭前後で、適切な密度より3-4倍も多くなっており、えさを求めて住宅街にまで下りてくるとみられます。
このため政府は21日、いのししによる財産や人命被害を予防するための対策を発表しました。
それによりますと、今月から来年3月末までに、全国の19の狩猟場で捕獲可能ないのししの数をこれまでの猟師1人3頭から6頭に増やすとともに、地方自治体別にいのししの捕獲チームを作り、都心に近い山の周辺には1.5メートル高さのフェンスを設けることにしています。