北韓による砲撃を受けた延坪(ヨンピョン)島全域が、29日から軍部隊の統制区域に設定され、島ではすべての人が軍の統制下に入りました。
民間人が暮らす地域が軍部隊の統制区域に設定されたのは今回が初めてで、これによって住民や取材記者、復旧作業スタッフ全員が軍の指示に従うことになりました。
仁川(インチョン)広域市オンジン郡は、西海での韓米合同軍事演習2日目の29日、軍の要請を受けてこの日正午から延坪(ヨンピョン)島全域を統合防衛法に基づく統制区域に設定しました。
これを受けて、29日現在、島に滞在している住民を含む民間人30人と、取材記者150人、復旧作業のスタッフなど合わせて230人のうち、一部の取材陣以外はほぼ全員が30日中に、島を離れる予定です。
オンジン郡の関係者は、「1日まで続けられる韓米合同軍事演習に対抗して、北韓が武力挑発を行う可能性があり、安全を最優先とする軍の要請を受けて、オンジン郡守ら統合防衛協議会のメンバー30人のうち17人の承認を得て、延坪(ヨンピョン)島を軍の統制区域に設定した」と話しています。
延坪島では29日午後5時半頃、30日午前10時から射撃訓練を実施するため訓練が始まる30分前まで全員防空壕に避難するようにという避難命令が出され、一時島全体に再び緊張感が漂いましたが、午後9時前になって射撃訓練は行わないという訂正放送が流れるなどの混乱がありました。