政府は、ソマリア沖で海賊に拉致されたケミカルタンカーの救出作戦の際に逮捕した海賊5人を、韓国で処罰する方針です。
韓国軍が24日発表したところによりますと、拉致から6日後に救出された三湖海運所属のケミカルタンカー、三湖ジュエリー1万1500トンは、27日にオマーンの首都マスカット港に到着する予定です。
そして、腹部に銃撃を受け、オマーンの病院で治療中の韓国人船長を除いた韓国人乗組員7人は、29日頃に韓国に戻る予定だということです。
また、政府は、救出作戦の際に逮捕した海賊5人について、来月初旬に韓国に移送して処罰する方針を決めました。
外交部の関係者はこれについて、「ケニアやオマーンなどの隣国が海賊の引受けに難色を示したため、韓国に移送し、処罰することを決めた」と説明しています。
海賊の処罰に関しては、国連の海洋法協約第105条で「公海上で海賊船をだ捕したり、あるいは海賊を逮捕することは可能で、該当国の法廷で処罰を決めることもできる」としているほか、韓国の刑法第340条では、「海上で船舶を強奪、あるいは船舶に浸入して他人の財産を奪い取った者は、無期あるいは7年以上の懲役に処する。また、この過程で他人を傷つけた場合は、無期あるいは10年以上の懲役に処する」と規定しています。
政府はさらに、海賊関連の規定を新設することも検討しているということです。