ソマリア海賊からの救出作戦の際に銃撃戦でけがをしたケミカルタンカーの船長は29日夜、韓国に帰国する予定で、また捉えられている海賊5人は取り調べのため30日に、韓国に到着する予定です。
この事件は、今月15日、ソマリア沖のインド洋で韓国の海運会社所属のケミカルタンカー「三湖ジュエリー」がソマリア海賊に拉致されたあと、6日後の21日に韓国海軍の救出作戦によって、韓国人8人を含む乗組員21人全員が保護されたものです。
乗組員のうち、船長のソク・ヘギュン(58)さんは、この救出作戦の際の銃撃戦で重傷を追い、オマーンの病院で手術と治療を受けていました。
その後、ソク・ヘギュン船長の帰国に向けて韓国の医療陣が現地に派遣され、船長の体調をチェックしていたもので、船長と医療陣は29日午前、最寄の空港から専用機で出発し、タイで給油して29日夜、ソウル空港に到着する予定です。
ソク・ヘギュン船長は命に別状はないとされていますが、重傷を負っていることから、到着後、水原(スウォン)市にある大学付属病院に運ばれて、さらに手当てを受けることになっています。
一方、銃撃戦の際、身柄を拘束された海賊5人は、アラブ首長国連邦が提供した専用機で、30日にも韓国の金海(キムヘ)空港に到着する予定です。
海洋警察庁は海賊が到着し次第、身柄を引き受けて、ケミカルタンカーの乗っ取り事件の取調べを始めることにしています。