自由北韓運動連合や北韓脱出住民団体などは、12日に軍事境界線に近い京畿道坡州市の臨津閣で北韓に向けて体制を批判する内容のビラを風船につけて飛ばす予定でしたが、この活動を急きょ中止しました。
北韓に向けて風船でビラを飛ばす活動は自由北韓運動連合や北韓脱出住民団体などの民間団体が主導していますが、金正日国防委員長の誕生日だった先月16日以降は20あまりの団体が参加しており、北韓は先月27日、軍と民間団体が心理戦を続ける場合、ビラを飛ばしている場所を照準射撃すると威嚇するなど、過激に反応しています。
行事が急きょ中止された理由は明らかにされていませんが、ビラを飛ばす行事が続いているため臨津閣への観光客が激減し、周辺の商人の不満が高まっていたことも理由の一つと見られています。
ところで、ソウル市内では10日、ビラを飛ばす行事を主導している民間団体の家族が遺体で発見され、関心が寄せられています。
遺体で発見されたのは75歳の女性で、運営している商店で頭に傷を負って血を流した状態で倒れているのを近所の人が発見しました。
警察は、頭に傷があり、壁に血の跡が付いているなどの状況から、他殺の疑いもあるとして調査しています。
この事件については、ビラを飛ばしている民間団体から、テロの可能性もあるという声が出ており、警察の調べに関心が寄せられています。