日本の東北部を襲った巨大地震と津波の被害を取材するため、韓国のメディアは記者を急きょ派遣するなど報道に総力をあげています。
放送局と新聞社は、地震のニュースが伝えられた11日から、日本語のできる記者を中心に特別取材チームを構成し、現地に派遣しています。
KBSは、28人の取材陣を派遣し、岩手県や宮城県、東京など5つの地域を中心に取材を行っており、SBSは特派員2人のほか、カメラマンと記者20人を仙台など被災地に派遣しています。
朝鮮日報は、地震発生直後、6人の記者で構成された特別取材チームを立ち上げ、日本に派遣し、中央日報も記者5人、カメラマン1人で特派員団を構成し、現地に派遣しています。
中央日報のある関係者は、「日本で特派員を務めたことがある人や研修を受け、現地での取材が可能な人を中心に特派員団を構成した。このように大規模な海外特派員団が構成されたのは初めて」と話しています。
京郷新聞は、特派員としての任期が終わり、本社復帰を控えていた記者を現地に留まらせ、取材に当たらせており、韓国日報も後任の特派員を早めに現場に派遣するなど、取材に全力を注いでいます。
急きょ派遣された記者らは、仙台市や福島県、宮城県などで現場の被害状況を取材しています。
韓国日報のある編集局長は、「2008年の中国四川省地震のときは、新聞の紙面を3面ほど割愛したが、日本は韓国と色々な面で緊密な関係にあり、10面、11面ほどを割いて地震関連情報を報道している」と話しています。
地震発生後すぐは、安否を気遣う大量の電話が錯綜し、一時電話が不通になったり、インターネットも不安定になるなど、記事の送稿にも困難がありましたが、15日からはほぼ正常化しているということです。
また、放射性物質漏れで健康への影響も心配されるなか、取材陣は現地で応急薬や安全装備を手に入れ、福島第1原発と第2原発の制限区域の外側で取材に当たっているということです。