アメリカのカーター元大統領を団長とする政策提言の国際民間団体、「ジ・エルダーズ」の北韓訪問団は、「北韓で金正日(キム・ジョンイル)国防委員長と、三男の金正恩(キム・ジョンウン)中央軍事委員会副委員長と会談できることを希望する」と北京で述べました。
カーター元大統領らは26日から北韓の平壤(ピョンヤン)を訪問しますが、その前日の25日、滞在先の北京で記者会見して、このように述べました。しかし金正日国防委員長との会談について、北韓側から約束を取り付けたわけではないとしています。
カーター元大統領は、「金正日国防委員長との会談は、1994年6月の北韓訪問の際と同様、全面的に北韓が決めることであり、これまでの経験からして北韓が前もって知らせてくれることはない」と述べました。
カーター元大統領は、さらに今回の平壤訪問は北韓の招待によるものであり、「国際的な援助が途切れている北韓への食糧問題について北韓と緊密に協議する計画だ」と述べました。
また閉鎖状態の北韓を国際社会の一員として導くには、「貿易制裁などのムチではなく、交流と対話によるアメを使った方法で解決するほうがいいと思う」と述べました。
アメリカは、現在、北韓との対話再開に向けた事実上の地ならしとして、北韓への食糧支援の再開を検討している模様です。
カーター元大統領をはじめ元国家指導者らによる「ジ・エルダーズ」のメンバー4人は26日、特別機で北京から平壤に入り、3日間の平壤滞在中に金正日国防委員長と会談するものと予想され、対話ムードが高まっている現時点で、金正日国防委員長がどのようなメッセージを発信するかに関心が寄せられています。
カーター元大統領は、第一次核危機が高まっていた94年6月に個人の資格で北韓を訪れ、故金日成主席と会談した後、ソウルに立ち寄り、当時の金泳三(キム・ヨンサム)大統領に南北首脳会談を提案する故金日成主席の意向を伝え、金泳三大統領がこれを受諾した経緯があります。