今年に入って事故や故障が相次いでいる高速鉄道KTXでまたトラブルがありました。
8日午後2時頃、釜山(プサン)駅を出発したソウル行きのKTX130号は、天安・峨山駅を通過し光明駅に向かっていたところ、車両の内、後部に当る18号車が大きな音とともに左右に大きく揺れる事故がありました。このため緊急連絡を受けた乗務員が、ただちに乗客60人あまりを前の車両に退避させ、人命被害はありませんでした。
その後、KTXはスピードを時速170キロに落として走行し、予定時間より10分遅くれて目的地のソウル駅に到着しました。
韓国鉄道公社は、「低速運行区間のソウル駅までは問題ないと判断した。障害の原因を精密に調べた後、適切な措置を取る」としています。
これに先立って7日午後6時46分、釜山駅を出発したソウル行きのKTX606号が、金泉・亀尾駅を通過した直後に運行を一時停止する事故がありました。また6日にも、同じ区間で同様の事故がありました。
さらに、去年3月に営業運転を始めた韓国製の新しいKTXの山川号も、これまでに41回の故障を起こしていることが、国土海洋部の調査で明らかになっています。こうしたことについて鉄道組合では、整備職員の削減、検収周期の延長など鉄道公社側の費用節減に問題があると指摘する声が高まっています。