在韓米軍基地に枯葉剤を廃棄したとする疑惑が持ち上がっている中で、アメリカが1960年代に韓国を含む複数の国で枯葉剤の毒性実験を行ったと元米軍将兵の団体が主張しています。
アメリカの元将兵で構成する「勇士を助ける勇士の会」はこのほど、1968年に3回に渡ってメリーランド州にある植物科学研究所から韓国にあるアメリカ軍基地に各種の枯葉剤を送ったとする政府文書を公開しました。
この文献によりますと、1968年7月に韓国に駐屯していたアメリカ軍第3旅団第2師団に発がん物質が含まれた化学物質を送り、8月と10月にも送ったとしています。
こうした化学物質を送った目的は、草木の成長抑制効果を実験するためだったということです。
また、韓国の他にもカンボジアとカナダ、ラオス、タイなどでも、1960年代に枯葉剤と関連した実験を行ったということです。
「勇士を助ける勇士の会」の関係者は、過去に多くの化学物質が韓国にあるアメリカ軍基地に送られたとする元兵士の証言が相次いでいるとして、枯葉剤は長年に渡って人体や生態系に害を及ぼすので、徹底的な調査が進めらるべきだと主張しました。