今年1月にアラビア海の入口で、韓国のケミカルタンカー「三湖ジュエリー」を乗っ取ったソマリア海賊5人のうち4人に無期懲役から懲役13年の判決が出されました。
この事件に対する国民参加裁判の判決公判が27日、釜山地方裁判所で開かれ、タンカーのソク・ヘギュン船長に対して銃を乱射し海上強盗殺人未遂罪に問われたソマリア海賊のアライ被告(23)に無期懲役が言い渡されました。また、ブラレッド被告(18)には懲役15年、アマン・アリ被告(21)と、アップドゥラ・アリ被告(23)の2人には、いずれも懲役13年の刑が言い渡されました。
判決は、主犯のアライ被告について韓国海軍特殊部隊の侵入作戦の際、船員らを人間の盾として使った強盗殺人未遂など、検察が起訴した8つの罪すべてを有罪としましたが、銃撃を受けた被害者のソク・ヘギュン船長が温情ある判決を求めたため、死刑を求めた検察の求刑より一段軽い無期懲役を言い渡しました。
ほかの3人の海賊については、船長殺害未遂罪については無罪とし、無期懲役を求めた検察の求刑より軽い刑となりました。国民参加裁判を拒否した残りの海賊一人に対する一般裁判の判決は、来月1日に出されます。