韓国南東部の韓国駐留アメリカ軍基地「キャンプ・キャロル」に枯葉剤が埋められた疑惑が深まっており、全国各地でアメリカ軍基地周辺の環境調査を求める動きが広がっています。
このうち、ソウル市は7日、龍山(ヨンサン)区にあるアメリカ軍基地周辺の2か所で地下水を採取して発がん物質のダイオキシンなどの有害物質が含まれているかどうかを調べるなど、環境調査に乗り出しました。
ソウル市の関係者によりますと、ダイオキシンが検出されれば、枯葉剤が埋められた疑惑を裏付ける可能性が高くなるということです。
また首都圏の京畿道(キョンギド)は、道内の議政府(ウィジョンブ)市や坡州(パジュ)市など14の市と郡にあるアメリカ軍基地28か所全体を対象に、環境調査を行う予定です。
さらに、韓国南部の釜山(プサン)市、光州(クァンジュ)市、全羅北道(チョンラブクド)群山(クンサン)市、江原道(カンウォンド)春川(チュンチョン)市でも、すでに韓国に返還されたアメリカ軍基地も含めて環境調査を行うべきだという市民の声が高まっています。
一方、近く韓国で本格的な活動に乗り出す予定の国際的な環境保護団体「グリーン・ピース」は、7日の記者会見で、韓国内のアメリカ軍基地周辺で発見された有害物質に対する責任はアメリカにあるという立場を示しました。