統一部所属の教育機関、「統一教育院」の長に、北韓を脱出したいわゆる脱北体験者が初めて選ばれました。
統一部は7日、「5月に統一教育院の長を公開募集し、面接や力量の評価、高級公務員の任命審査委員会の審査などを経て、趙明哲(チョ・ミョンチョル)国際開発協力センター所長が統一教育院長に選抜された」と発表しました。
そして、8日午前には、玄仁澤(ヒョン・インテク)長官が任命状を渡したということです。
趙明哲国際開発協力センター所長は、北韓の平壌(ピョンヤン)出身で、エリートコースの金日成(キム・イルソン)総合大学を卒業して同じ大学の経済学部の教員を務めましたが、1994年に北韓を脱出して韓国に亡命し、韓国の対外戦略研究機関の「対外経済政策研究院」で統一国際協力チーム長、国際開発協力センター所長などを歴任し、北韓専門家として活動してきました。
北韓を脱出して韓国に定着している脱北者の数が2万人を超えている中、韓国政府の高級公務員に脱北者出身の人材が選ばれたのは今回が初めてです。
これについて統一部は、「趙明哲所長は北韓問題や韓半島の統一などに関する豊かな経験と専門性を備えており、統一教育の発展に大きな役割を果たすことが期待されている」と説明しています。