IAEA=国際原子力機関の安全規制点検チームは、韓国の原子力安全規制システムについて、「明確で体系的である」とする評価を下しました。IAEAの安全規制点検チームは16人の専門家で構成され、今月10日からおよそ2週間、韓国の発電用原子炉と、研究用原子炉の安全規制を点検しました。安全規制点検チームは、22日、韓国原子力安全技術院で記者会見し、「韓国の原子力安全規制システムは明確で体系的であり、高いレベルの専門性を保有している」と評価しました。なかでも日本の福島第一原発の事故の後、設計基準を超えた自然災害にも対応できる電源供給車両を配置するなど、迅速な対処を行っていることを高く評価しました。
しかし使用済み核燃料の管理や原子力施設の解体についての指針が、まだ設けられていない点を指摘し、速やかに関連規定を設けるよう勧告しました。
これとともに、今年10月に発足する予定の原子力安全規制の独立機関である「原子力安全委員会」の独立性、専門性、透明性を保障する具体的な案をまとめるよう求めました。韓国は現在、教育科学技術部が原子力の安全と振興業務を同時に遂行していますが、IAEAは振興と安全規制の機能を分離するよう要請し、韓国がこれを受け入れた形となりました。
韓国の原子力安全規制システムに関するIAEA=国際原子力機関の最終点検報告書は、今年10月末に韓国政府に送られてくる予定です。