ベトナム戦争でアメリカ軍が使った、環境に有害な枯葉剤の残りを、当時、韓国駐在アメリカ軍基地の中に埋めたとされる問題で、真実究明のため24日から韓国を訪れている2人の元アメリカ軍兵士は、「アメリカ軍は、非武装地帯の南側に枯葉剤を大量に撒いた」と証言しました。
元アメリカ軍将校だったフィル・スチュアートさん(63)は、26日、アメリカ軍基地がある京畿道（キョンギド）坡州（パジュ）市で記者会見し、1960年代から1970年代に韓国で勤務していたアメリカ軍兵士およそ300人の証言を得たとして、「非武装地帯より南のソウルや仁川（インチョン）、釜山、東海岸沿いに枯葉剤を大量に撒いたことが確実だ」と述べました。
スチュアートさんによりますと、枯葉剤の散布は、基地周辺の雑草除去のため韓国駐在アメリカ軍部隊の指示によって行われたもので、残った分は、近くの河川に捨てたということです。
このため基地周辺はいうまでもなく、韓国全域に枯葉剤が撒かれた可能性が高いとスチュアートさんは話しています。