2004年に開通したKTXで、このところ事故や故障が相次ぎ、車両メーカーにリコール要請が行われるなどの波紋が広がっている問題で、 民間専門家による鉄道安全委員会の安全点検の結果、とくに韓国製の新しいKTX山川については、車両の設計と製作過程で多くの欠陥が見つかりました。
コレール=韓国鉄道公社から安全点検を依頼されていた民間鉄道安全委員会が7日、発表したところによりますと、これまでに49件のトラブルが発生した韓国独自の技術で開発し去年3月から運転を始めたKTX山川号は、「設計と製作のいずれの面で多くの欠陥が見つかった。設計面での欠陥が35%、製作品質の欠陥が65%にのぼる」ということです。
またKTX山川は、10両までしか連結できないように設計されているにも関わらず、機関車2両をつなげて20両編成で運転し、これが原因のトラブルは10件にも上るということです。
さらに試運転距離がフランス製のKTX-1は10万キロメートルだったのに対して、KTX山川はわずか4万キロメートルに過ぎず、製作品質の欠陥を十分感知できなかったことなど、韓国鉄道公社の安全管理に問題があると指摘しました。
このため民間鉄道安全委員会は、年内に予定されているKTX山川の購入を拒否するよう韓国鉄道公社に勧告しました。
また今年で運転8年目となるKTX-1についても老朽化が激しい部品を交替するよう注文しました。
そのうえで民間鉄道安全委員会は「2004年のKTX開通からわずか6年で韓国独自の技術でKTX山川を製作するに至ったが、高いレベルの技術力を蓄積する期間が短かった」と指摘しました。