ソウル市の教育行政の責任者、郭魯炫(クァク・ノヒョン)教育監(57)が、公職選挙法違反の疑いで10日未明、逮捕され、ソウル拘置所に収監されました。
この逮捕について、ソウル中央地方裁判所のキム・ファンス部長判事は、郭魯炫教育監は去年6月の統一地方選挙で当選したあと、この選挙に立候補し途中で辞退した競合相手の大学教授に現金2億ウォンを銀行口座に振り込んでおり、これは候補一本化の見返りだとする検察側の主張に沿っている。また証拠隠滅のおそれがあるため逮捕状を出したとしています。
郭魯炫教育監は拘置所に向かう前に記者団に対して、「裁判所の判断に失望した。しかし真実は変わらない」と述べ、無罪を主張しました。
検察によりますと、ソウル市の郭魯炫教育監は、京畿道の学生人権条例制定諮問委員会の委員長をしていましたが、去年6月のソウル市教育監選挙の際、同じく立候補したソウル教育大学の朴明基(パク・ミョンギ)教授との間で候補一本化工作を行い、その見返りとして立候補を辞退した朴明基教授に対して、▼選挙後のことし2月から4月にかけて合わせて6回、2億ウォンを渡すとともに▼ことし6月には朴明基教授をソウル市の教育発展諮問委員に任命した。これらは公職選挙法の買収と利益誘導にあたるとしています。
検察は2億ウォンの出所についても捜査するとともに朴明基教授も取り調べています。