韓国の裁判所で審理が進められているソマリア海賊5人の裁判は、5人が2審判決を不服として上告したため、最終判決は、結局、最高裁判所にあたる大法院に委ねられることになりました。
今年1月にアラビア海入口で起きた韓国のケミカルタンカー乗っ取り事件で韓国海軍に逮捕されたソマリア海賊5人に対する裁判は、1審に続いて控訴審でも判決が言い渡されています。このうち主犯のアライ被告(23)が韓国人船長に向けて銃を乱射した海上強盗殺人未遂罪で起訴され、1審に続いて控訴審でも無期懲役が言い渡されたほか、残り4人が懲役13年から15年の判決を言い渡されていますが、海賊5人全員は2審判決を不服として15日までに上告し、検察側も刑が不十分だとして上告しました。このため審理は大法院に委ねられました。
この事件は、今年1月15日、アラビア海入り口で韓国人8人を含む乗組員21人が乗り組んだ韓国のケミカルタンカー「三湖ジュエリー」1万1500トンが、ソマリア海賊によって乗っ取られましたが、6日後に、韓国海軍の特攻隊による救出作戦で乗組員全員が救出され、海賊13人のうち8人を射殺、5人を拘束して、韓国で初めて海賊に対する裁判が進められているものです。