京畿道(キョンギド)にある12の韓国駐留アメリカ軍基地周辺に対する環境調査で、発がん物質のトリクロロエチレンとテトラクロロエチレンなどに汚染されていることが分かりました。
国会の環境労働委員会に所属している野党・民主党の議員4人は、19日、環境部が今年6月にまとめた韓国駐留アメリカ軍基地周辺の環境調査の報告書を分析した結果を発表しました。
調査対象となったのは、議政府(ウィジョンブ)市など京畿道にある12のアメリカ軍基地で、一部はすでに韓国側に返還されています。
野党議員の行った分析によりますと、12のアメリカ軍基地のうち9か所の周辺でベンゼン、トルエンなどの有害な有機化合物や亜鉛などの重金属が広範囲で検出されたということです。
中でも東豆川(トンドゥチョン)市にあるアメリカ軍基地「チャンプ・ケイシー」周辺では油による汚染の度合いを示すTPH濃度が基準値の24倍、ベンゼンは4.5倍を超えているほか、地下水からは発がん物質のトリクロロエチレンとテトラクロロエチレンなどが検出されており、ほかの8か所でも土壌汚染が深刻な状態だということです。
これらの基地について、京畿道は今年6月から7月にかけて、基地周辺の地下水を調査した結果、発がん物質のダイオキシンやトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンは検出されなかったと発表していました。