中国が各地で身柄を拘束した脱北者35人を北韓に強制送還しようとしている問題で、中国政府は、このうち20人あまりを予定通り北韓に強制送還する方針を韓国政府に伝えてきたことが11日、明らかになりました。
ソウルの外交消息筋によりますと、中国政府は、今回逮捕した脱北者らは現在、北京の韓国大使館など韓国政府の管轄区域ではなく中国領内に収容されているため韓国国籍者でない限り、中国と北韓との協定に沿って脱北者全員を北韓に送還せざるを得ないとして、第三国への出国を求める韓国政府の要請を拒否したということです。
韓国の脱北難民保護運動本部は、中国の公安当局に逮捕され留置所に収容されている脱北者は全部で35人だとしていますが、中国はこのうち20人に限って、図們留置所に収容したことを認めています。
韓国の憲法は、北韓を韓国の領土であり、北韓住民を韓国国民とみなしているため政府は北韓住民を保護する義務があります。
このため政府は、今月6日に、外交通商部の北東アジア3課長を中国に派遣し、脱北者らを北韓に強制送還しないよう強く要請しましたが、このときも中国政府は難色を示していました。
一方、今回中国の公安当局に逮捕された35人のうち韓国国籍を持つ女性脱北者一人は、10日夜、身柄を解放され韓国に送られてきました。