政府は、原因不明の重い肺疾患の調査過程で、危険性が確認された加湿器用の殺菌剤のうち6社の製品に対して11日、回収命令を出しました。
保健福祉部は11日、記者会見を行い、疾病管理本部で動物実験を行うとともに、専門家が検討した結果、加湿器用の殺菌剤は人体に害することが確認されたと発表しました。
保健福祉部は今年9月から動物実験を行い、2種類の加湿器用の殺菌剤を吸い込んだねずみの肺を組織検査したところ、肺疾患で死亡した人と非常に似た現象が確認されたとしています。
この実験で使われた2種類の加湿器用の殺菌剤には、PHMGと呼ばれる殺菌成分など2種類の殺菌成分が含まれており、他にもこの成分や類似した成分が含まれた4つの製品の合わせて6社が販売している加湿器用の殺菌剤に対して回収命令が出されました。
保健福祉部は、他の加湿器用の殺菌剤に対しても動物実験が終わり次第、追加措置をとるかどうか決めるとともに、年内にすべての加湿器用の殺菌剤を医薬外品に指定するとしており、消費者に対しては加湿器用の殺菌剤を使用しないよう重ねて注意を呼びかけました。
また関係部署との専門チームを設けて、人体に害を与える恐れのある他の生活製品について、安全性を検証することになりました。
これまで疾病管理本部が確認した原因の分からない肺疾患の患者は34人で、このうち9人が死亡しています。
疾病管理本部は、今後、全国の保健所や市民団体などを通じて被害届けを受け付けるとしており、被害者はさらに増える見通しです。