許可制か届出制かで論議を呼んでいたソウル市庁前にあるソウル広場の使用条件がこれまでどおり届出制として続くことになりました。
ソウル市の朴元淳(パク・ウォンスン)市長とソウル市議会の許光泰(ホ・グァンテ)議長は6日、ソウル市庁で「市民が中心となるコミュニケーションと融和の市政」を約束するという式典を行い、ソウル広場の使用条件を届出制にすることで合意しました。
ソウル広場の使用をめぐっては、去年9月に市議会が許可制から届出制に変える条例の改正案を議決しましたが、当時の呉世勲(オ・セフン)市長がこれに反発して、日本の最高裁判所に当たる大法院に提訴したため、市と市議会の対立が深まりました。
しかし、今年10月に行われたソウル市長の補欠選挙で進歩系の朴元淳市長が就任したことから、ソウル市は大法院への提訴を取り下げており、これに続いて今回ソウル広場を現行どおり届出制で運営することで市と市議会が合意しました。
届出制は、ソウル広場の使用を望む市民が、使用する日の60日前から7日前までに使用届出書を提出すれば、原則として届出書は受理され広場を使用できます。
しかし、一部にはソウル広場が社会的な目標を掲げた各種政治集会の場になってしまうのではないかという懸念の声も出ています。
ソウル市の関係者は、「市長からより多くの市民が広場を使えるよう総合的に検討するよう指示を受けている。今後は市民向けの討論会や公聴会を開いて、広場の活用について意見を聞き、総合的な計画を立てていく」と説明しています。