かつて日本の朝鮮総督府が持ち出し、日本の宮内庁が保管していて、今月はじめに韓国に戻ってきた、朝鮮王室の図書、1205冊のうち、国内外のどこにもない唯一本は5種類の34冊であることがわかりました。
これは韓国文化遺産研究院の関係者が27日に明らかにしたもので、唯一本と推定されていたものでそうでないことがわかったものもあり、逆に唯一本であることが新たにわかったものもあるということです。
唯一本であることがわかったのは、1738年の李麟佐(イ・インジャ)の乱の際に軍と義兵が乱を治めた内容を記した『戊申事績』1冊と、高麗末から朝鮮の15代王光海君(クァンヘグン)時代までの朝鮮の歴史の概況をまとめた『青邱マン(言+覃)輯』6巻6冊、1894年に東学農民運動が起きた際の軍政の記録、『甲午軍政実記』10巻10冊、それに、朝鮮時代の歴史を概略的に整理して記した『国朝通紀』10冊と、朝鮮初期から朝鮮22代王の正祖(チョンジョ)時代にかけて嶺南(ヨンナム)地域から排出された学者、政治家、文芸家などの人物の伝記である『嶺南人物考』7冊の5種類34冊です。
なかでも、今回返還された嶺南人物考7冊は、奎章閣(キュジャンガク)が以前から所蔵していた1~10巻と合わせると、全巻が揃うということです。