ソウル市のバスと地下鉄の料金が早ければ来月中に引き上げられる見通しです。
ソウル市は、来週30日に開かれる物価対策委員会に、バス料金と地下鉄料金を大人は150ウォン引き上げ、子どもの料金は据え置く案を提出することにしたと25日、発表しました。
ソウル市が今回まとめた引き上げ案によりますと、割り引きが利く交通カードで支払う場合、市内バスと地下鉄は900ウォンから1050ウォンに、広域バスは1700ウォンから1850ウォンに引き上げられます。また循環バスは、700ウォンから850ウォンに、日本のコミュニティバスにあたるマウルバスは600ウォンから750ウォンに、それぞれ150ウォンずつ引き上げられます。
具体的な引き上げ幅と時期は物価対策委員会で決めたうえ、朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が来月2日に発表しますが、引き上げは来月中にも実施される見込みです。
ソウル市のバスと地下鉄は赤字が続いており、ソウルの地下鉄1号線から4号線までを運営するソウルメトロと、地下鉄5号線から8号線までを運営する都市鉄道公社の2010年の赤字は合わせて4786億ウォンに達し、3年前の2007年に比べて24.1%増えています。ソウル市から路線の割り当てを受けている民間のバス会社の赤字も、去年9月の時点で合わせて3069億ウォンに達し、2007年に比べて86%も増えています。
バス料金と地下鉄料金は、去年9月に200ウォンの引き上げ案が発表されましたが、翌10月に市議会の交通委員会で150ウォンの引き上げ案に修正されました。この修正案は朴元淳市長の就任後初めて開かれた11月定例市議会で賛成多数で議決されましたが、引き上げ時期は決まっていませんでした。