ソーシャル・ネットワーキング・サービスのフェイスブックに李明博(イ・ミョンバク)大統領を揶揄する書き込みをした判事が再任用審査で脱落し、制度の運用について懸念する声が高まっています。
日本の最高裁にあたる大法院は10日、ソウル北部地方裁判所のソ・ギホ判事(42)に対して、10年間の勤務成績と人事委員会の審議の結果、再任用に脱落したことを通告しました。
これについてソ・ギホ判事は、「憲法で身分が保障された判事から、任期10年の契約職に転落したも同然で、非正規職労働者の苦痛を痛感している」と述べ、大法院の決定に不満を表しました。
判事の再任用が認められなかったのは、大法院が10年ごとに再任用の可否を決めるよう法律が改正された1987年以降、3人だけでした。
ソ・ギホ判事は、去年12月、フェイスブックに大統領を風刺した書き込みをし、これが一部で問題視されていました。
これについて「民主社会のための弁護士会」は10日、声明を出し、「裁判官の再任用制度が、大法院の方針に背く裁判官を排除する手段として悪用される可能性を懸念する」として警戒感を示しました。