韓国ではマイホームを持っていながら、住宅ローンの支払いに追われて家計が苦しい人を「ハウスプア(House Poor)」 と呼んでいますが、去年は持ち家世帯の借金の増加率が所得の増加率を上回り、ハウスプア世帯の大幅な増加が懸念されています。
韓国銀行、統計庁、金融監督院がまとめた家計金融調査によりますと、去年、持ち家世帯の年平均所得は3688万ウォンで、おととしに比べて9.3%増えました。
しかし借金は平均で6353万ウォンあって、おととしに比べて12.9%も増えており、借金の増加率が所得の増加率より1.4倍高いことがわかりました。
これは借金を返済する能力が落ちていることを意味します。
また持ち家世帯の所得に対して借金が占める割合は、おととしは166.9%だったものが去年は172.3%に増加しており、持ち家世帯が支払う利子を含む返済額はおととし月48万ウォンだったのが、去年は月60万ウォンと25%も増えています。
現代経済研究院の推計によりますと、住宅ローンの支払いに追われて家計の支出を減らしている「ハウスプア」世帯は、おととしは156万9000世帯あって全体の14.7%に達しています。
今年も景気の後退が進んで賃金の上昇率はそれほど大きくないと予想されるため、「ハウスプア」世帯がさらに増えることが懸念されます。