ソウル中央地方裁判所は23日、北韓労働党と連携した反国家団体「ワンジェサン」を組織しスパイ活動を行っていた5人に対する国家保安法違反の判決公判を開き、中心的役割を果たしていた49歳の男性に対して懲役9年と日本の公民権停止にあたる資格停止9年を言い渡しました。
また3人には懲役5年から7年の実刑と資格停止を言い渡し、関与の程度が低い46歳の男性には懲役2年、執行猶予3年を言い渡しました。
裁判所は、5人が韓国に侵入してきた北韓の工作員と接触して、韓国の政界の情報や軍事情報を収集して北韓に渡した疑惑については有罪と認めましたが、反国家団体であるスパイ集団「ワンジェサン」を組織していたという疑惑は、証拠が不十分だとして無罪とする判断を示しました。
裁判所はまた、5人が北韓に渡した情報は、国家の安全保障に深刻な影響を与えるほどの内容ではなかったことを考慮して刑を判断したとしています。
この5人は、2001年に北韓労働党と連携した反国家団体「ワンジェサン」を組織し、スパイ活動を行ったとして去年8月に拘束起訴され、検察は中心的役割を果たしていた49歳の男性に対して無期懲役を求刑していました。