今月26日から2日間、ソウルで開催される核セキュリティ・サミットでは、アメリカやロシアなど主な核物質保有国がそれぞれの削減計画を示すものとみられ、具体的な削減計画を盛り込んだ「ソウル・コミュニケ」が27日に発表される予定です。
現在、各国が保有している核物質は、合計で高濃縮ウランが1600トン、プルトニウムが500トンと推定されています。
これは、核兵器12万6000個を製造できる量です。
また今回の核セキュリティ・サミット準備企画団のハン・チュンヒ スポークスマンによりますと、「原子力発電所は世界全体で合わせて440基に上っており、20-30年後には、さらに2倍以上に増えるものと見込まれる」としています。
このため今回の核セキュリティ・サミットでは、高濃縮ウランのような核物質の削減をどのように実施するかについて議論することにしており、アメリカやロシアを含む主な核物質保有国の首脳らが、核物質をいつまでに、どの程度削減するかについて具体的な計画を示すことが期待されています。
因みに、前回2010年のワシントン・核セキュリティ・サミット以後、この2年間に、チリやウクライナなどかつて核物質を保有していた国が放棄した高濃縮ウランは、およそ400キログラムに上っています。