就職難のため金融機関から借りた大学の学費を返済できず、低信用者になった人が去年初めて3万人を超えたことがわかりました。
韓国奨学財団のまとめによりますと、学費の融資を受けた大学生のうち、返済が遅れている人は、2006年には1万8000人あまりでしたが、去年は11万人に増えました。また、返済が6か月以上遅れて低信用者になった人は、おととしより6000人以上多い3万2900人に上ったということです。
低信用者として登録されると、クレジットカードの発行など金融取引が制限されるうえ、就職でも不利になります。
返済の遅れは、政府が保証する学費融資制度が2005年に始まって以来、毎年1万人ほど増えていましたが、去年は5万人近くに急増しました。
これについて韓国奨学財団は、学費融資制度による貸付の返済が去年から始まったものの、就職できない大卒者が増えたため、返済の遅れも増えたものと見ています。
このため、政府は去年末から大学に在学中や、卒業して2年以内で返済が遅れている人に対して、本人が申し込めば返済を2年間猶予する制度を設けましたが、貯蓄銀行や消費者金融から貸し付けを受けた人は対象にならないため、新たな対策が求められています。