趙顯五(チョ・ヒョンオ)警察庁長が9日、辞意を表明しました。
韓国では1日、京畿道水原市で20代の女性が外国人労働者に拉致され、殺害される事件が起きました。
被害者の女性は日本の110番に当たる112番に電話かけ、助けを求めましたが、警察の対応に問題があったとする批判が高まっています。
警察は被害者の届出があった後、パトカー5台と警察官34人を出動させましたが、被害者がほぼ正確な犯行現場を言ったにもかかわらず、出動した警察官には位置と関係した正確な情報が伝わらなかっために被害者を捜し出すことができませんでした。
また、被害者の電話は7分あまり警察とつながっており、被害者の悲鳴などが聞こえていましたが、電話を受け取った担当警察官はこの間にこれといった具体的な措置を取らず、結局、被害者は翌朝、ばらばらに棄損された状態の遺体で発見されました。
犯人は捕まったものの、被害者が警察に助けを求めてから6時間後に殺害されたことが分かったため、警察の安易な対応が被害者を死なせたという批判が高まり、野党からは辞任を求める声が出ていました。
大統領府青瓦台の関係者によりますと、大統領は警察庁長の辞意を受け入れる方針ですが、その時期は総選挙の後になる見通しです。