韓国の民間航空機がこのほど、妨害電波によるかく乱被害を受けていたことがわかりました。
韓国の国土海洋部は2日、先月28日から3日間、ソウル郊外の仁川(インチョン)空港などを利用した航空機200機以上が妨害電波によるかく乱被害を受けたことを明らかにしました。
妨害電波は航空機のGPS=全地球測位システムの機能をかく乱させるもので、先月28日午前から今月2日までに、仁川(インチョン)空港や金浦(キムポ)空港などを利用した民間航空機200機あまりが被害を受けたというです。
ただ、航空機の運行では、外部から電波による支援を得ることなく、搭載するセンサーのみによって自らの位置や速度を算出する慣性誘導装置が主に使われており、GPSシステムは補助的に利用しているため、特別な影響は出ていないということです。
政府関係者によりますと、先月の韓国とアメリカによる合同軍事演習「キーリゾルブ演習」の訓練中にも一部の民間航空機に対するGPS電波かく乱があったということです。
国土海洋部は、先月29日に、すべての航空会社が閲覧できるよう、航空告示報に詳しい内容を掲載し、電波が北韓から発信された可能性も念頭において調査を行っています。