肥満や運動不足などによる脳血管疾患が増加しているのにともなって、40代と50代の若年性認知症患者の数が増えていることが、国民健康保険公団の調査でわかりました。
国民健康保険公団が認知症や脳血管疾患、パーキンソン病などの老人性疾患についてまとめた統計によりますと、60歳未満の認知症患者は2005年に5252人だったものが、2010年には1万1742人と、6年間で2倍に増えました。
記憶力と知的能力が次第に損なわれていく認知症は、脳にアミロイドと呼ばれるたんぱく質が異常に蓄積し、脳細胞が破壊されて起こるアルツハイマー型認知症と、脳卒中、高血圧、糖尿病などによる脳血管の損傷から起こる脳血管性認知症に大きく分けられます。
大韓認知症学会の関係者は、「認知症になる年齢が次第に低くなっているのは、脂肪の摂取が増えたことや運動不足によって脳血管疾患にかかる患者が増えたことが主な原因とみられる。また認知症の診断基準がより細かく明確になったため、集計上、若い患者が増えたことも理由として挙げられる」 と話しています。