ことし2月にすべての電源が失われる事故が起きた釜山の古里原子力発電所1号機について、IAEA=国際原子力機関が安全性に問題がないとする結論を出したことについて、釜山市は、12日、「釜山市民の不安を解消するのには不十分だ」として強く反発する声明を出しました。
この声明は、「IAEAの発表は、調査内容と結果の説明が不十分なため安全性が確保されたと判断することは困難だ」としたうえで、信頼できる安全対策なしに古里原発1号機を再稼動させることは絶対にあってはならないと強調しました。
今月4日から現地調査を行っていたIAEAの調査団は11日、「今回の調査は、2月の停電事故に限ったもので、事故の原因だった非常用発電機の設備には問題がない」としましたが、「問題の圧力容器については、2007年以来、点検していないため、原子力発電所の設備が総体的に安全だと結論づけたものではない。再稼動させるかどうかを決めるのは、あくまで韓国政府の役目だ」と述べ、釜山市民の反発をかっています。