韓国駐留アメリカ軍兵士が新種の麻薬を韓国国内に大量に持ち込み、検察に摘発された事件を受けて、政府は、再発防止に向けた対策をまとめました。
この事件は、韓国駐留アメリカ軍兵士がアメリカ軍出身の仲間と一緒に、「スパイス」と呼ばれる新種の麻薬3480グラムを韓国国内に持ち込んで検察に摘発されたものです。
これは、末端価格にして1億1000万ウォンで、最大7000人分となります。
この兵士に対しては、すでに逮捕状が出されており、近く逮捕される見通しで、現役のアメリカ軍兵士が麻薬犯として逮捕されるのは初めてとなります。
この事件を受けて、外交通商部は、このほど法務部、企画財政部、検察庁、警察庁、関税庁などと会議を開き、韓国駐留アメリカ軍の軍事郵便物に対する税関での検査を強化するなどの対策をまとめたと、外交通商部の関係者が20日明らかにしました。
それによりますと、政府はまた、韓国駐留アメリカ軍による麻薬の流通を防止するため、アメリカの犯罪捜査隊(CID)や麻薬取締局(DEA)の韓国支局との間で情報交流を拡大するなど、両国間の捜査協力を強化するとしています。
政府はさらに、この事件について、外交ルートを通じてアメリカに遺憾の意を表明し、再発防止を求める方針です。
アメリカ軍によって国内に持ち込まれた麻薬は、主にアメリカ軍兵士や外国人によって消費されているとみられています。