北韓は19日、 韓国とアメリカの情報機関の指令を受けて密かに北韓に侵入したテロ犯だとして、チョン・ヨンチョルという名前の男を出席させ、記者会見を行いました。
これに先立って、北韓の祖国平和統一委員会は16日、韓国とアメリカの情報機関の指令を受けて北韓に侵入したテロ犯を摘発したと発表していました。
19日の記者会見で、男は、「ソウルで脱北者団体の代表と知り合い、‘金日成銅像を破壊する会'で働かないかと誘われれた。この代表から韓国の情報機関に勤める2人を紹介された」と主張しました。
男はまた、「彼らから銅像爆破計画を聞いて参加を決め、北韓の国境都市で銅像周辺の状況を把握しようとして逮捕された」と述べました。
男は、自分は咸鏡北道（ハムギョンブクド）に住んでいたが2010年に脱北し、韓国の脱北者定着支援施設でしばらく暮らした後、去年3月から江原道（カンウォンド）に住み始めたと主張しました。
これに対し、韓国政府は、20日、「北韓が宣伝のためにでっちあげたもので、対応する価値すらない。男が韓国の情報機関に勤めているとして名前を公開した2人も情報機関に勤めている人ではない」と述べました。
ただ、男の身元を確認したところ、2010年11月に韓国に入った脱北者であることが確認されたということです。