中国公安当局によって3月下旬から拘束されていた北韓人権運動家の金永煥さん(49)ら4人が、国外追放の形で釈放され、20日午後、114日ぶりに仁川空港に戻ってきました。
北韓人権団体「北韓民主化ネットワーク」の研究委員、金永煥氏(49)ら韓国人4人は、ことし3月29日、遼寧省大連市などで北韓脱出住民を韓国に送る活動を続けていたところ、中国公安当局に「国家危害罪」で逮捕され、遼寧省
丹東にある国家安全庁の施設に拘禁されていました。
金永煥さんは、仁川空港に降り立った後、記者団に対して、北韓の人権と民主化のため今後も活動を続ける考えを明らかにしました。
逮捕された金永煥氏は、1980年代に北韓朝鮮労働党の公式政治思想「主体思想」の韓国での理論家として活躍していた人物で、1991年には北韓を訪れ、金日成主席と会談したことがありますが、1990年半ば以降は北韓住民の人権改善や民主化運動に取り組んできました。