故金日成主席の銅像を破壊しようとしたとして逮捕された元脱北者が19日、平壤(ピョンヤン)で記者会見を行い、「破壊行為は韓国とアメリカの情報当局の指示によるものだった」と述べましたが、北韓の外務省スポークスマンは20日、声明を発表し、「もはや核問題を全面的に見直さざるを得なくなった」と警告したと、朝鮮中央通信が報道しました。
この声明は、「北韓に対するアメリカの敵視政策で、韓半島の非核化はますます遠のいている。アメリカの敵視政策が根源的に清算されない限り、韓半島の恒久的な平和を保障する問題は絶対に解決されない」と主張しています。
北韓は、ことし4月の長距離ミサイル発射以降、再び核実験を行う計画はないと主張し続けてきましたが、今回の声明は、これをきっかけに再び強硬策に転じる可能性を示したものではないかとして懸念する声が上がっています。
これを受けて、アメリカ国務省の報道官は20日、「アメリカ政府は、韓半島の平和と安定維持に努めており、北韓への敵対政策は存在しない」として、北韓が国連安保理決議など国際的な義務を守るよう求めました。