原子力発電所や水力発電所などを運営する韓国電力公社の発電子会社「韓国水力原子力」は、国内の原子力発電から出る使用済み核燃料について、再処理が必要だとする考えを示しました。
韓国水力原子力の関係者は、23日、「アメリカとの間で改定作業を進めている韓米原子力協定がどういう結論に至るかははっきりしないが、使用済み核燃料の再処理は必要だ」と述べました。
この関係者はまた、「韓国は使用済み核燃料の再処理技術を保有しており、再処理を行うことで原子力燃料の輸入を減らすことができる」と強調しました。
韓国とアメリカは、2014年に期限切れとなる韓米原子力協定の改定に向けておととし2010年10月から去年末までに合わせて4回、交渉を行っていますが、アメリカは、核兵器の製造につながる可能性を排除できないとして難色を示しています。
これと関連して、アメリカ・ホワイトハウス国家安全保障会議のセイモア大量破壊兵器担当調整官は、23日、現地の記者団に対して、「韓米原子力協定は2014年まで有効であり、まだ時間的余裕がある」として、年内の交渉妥結に否定的な見解を示し、この問題を次の政権にゆだねる可能性をほのめかしました。
韓国では現在22基の原子力発電所が稼働していますが、1974年にアメリカとの間で締結した原子力協定に基づいて、核燃料を再処理せず、そのまま貯蔵しており、貯蔵能力は2016年には飽和状態になると見られています。