北韓の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の叔父で実力者とされる張成沢(チャン・ソンテク)朝鮮労働党行政部長が、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の死後、初めて中国を訪れ、北韓の改革開放に向けた具体策を中国首脳部と 協議するものとみられています。
北韓の朝鮮中央通信が13日、報道したところによりますと、張成沢行政部長は、経済・外交分野の担当者およそ20人とともに13日夜、北京入りし、14日、中朝国境地帯の共同開発をテーマにした第3回中朝共同指導委員会に出席します。
張成沢行政部長は、金正恩第1書記が推し進めている経済改革措置の司令塔とされており、会議では、中国と共同開発を行うことで一度は合意し中国が開発権を取得しているものの採算に不安があるとして停滞している国境地帯の黄金坪に対する投資要請や、北韓北東部の羅先経済貿易地帯の共同管理について協議するものとみられています。
張成沢行政部長の中国訪問には、先遣隊を含めおよそ50人が随行しており、一行は18日まで滞在し、胡錦涛国家主席とも会談する予定です。
張成沢行政部長の中国訪問の結果次第で、金正恩体制の開放政策に拍車がかかるとする見方が広がっています。