中国を訪れている北韓の張成沢(チャン・ソンテク)国防委員会副委員長が、中国に対し、現在5地区の経済特区を7地区に拡大する方針を説明し、支援を求めたもようです。
北京の北韓消息筋が15日伝えたところによりますと、張成沢副委員長は中国に対し、北韓の経済特区を拡大する方針を説明して支援を求め、これに対し、中国は前向きな反応を示したということです。
現在、北韓が経済特区に指定しているのは、韓国と協力して工業団地を運営している開城(ケソン)、韓国による観光事業が中断している金剛山(クムガンサン)、中国と共同開発を行う黄金坪(ファングムピョン)・威化島(ウィファド)など5つの地区です。
北韓は、これに加え、南北間の武力衝突がたびたび起きいる韓半島西の海、西海の北方限界線に近い海州(ヘジュ)と西部の南浦(ナムポ)を特区にする計画だということで、北京の北韓消息筋は、これには、経済開放だけでなく、政治・外交の面でも西海を紛争地域にしないというメッセージを発する狙いがあるものとみられると指摘しました。
これはまた、南北間の衝突がたびたび起きている延坪(ヨンピョン)島など西海地域で挑発を行わないという意味と受け取ることもでき、北韓の改革・開放と韓半島の安定を望む中国の利害にも適っているということです。
また、張成沢副委員長は15日、遼寧省瀋陽を訪れ、遼寧省指導部に対し、黄金坪・威化島特区の共同開発に積極的に取り組むよう求めたもようです。