統一教会の創始者、文鮮明氏が3日未明、入院先の病院で亡くなりました。92歳でした。
文鮮明氏は、先月、肺炎などの合併症でソウルの病院に入院していましたが、回復の見込みがないという診断を受け、先月31日、京畿道(キョンギド)カピョンの病院に移りました。
文鮮明氏は、1920年に北韓の平安北道ジョンジュで生まれ、韓国戦争が終わった翌年の1954年5月に統一教会を創立し、以後50年間、 世界194カ国に300万人の信者をかかえる国際的な宗教団体へと勢力を拡大していきました。
国内外で活発な教育事業を行った他、日本やアメリカでも複数の企業や新聞社を運営していました。
また北韓との交流にも力を入れ、北韓のナンポに平和自動車工場を設立、1991年とその翌年には平壤(ピョンヤン)で金日成主席と会談を行って親密ぶりをアピールしたりしています。
しかし、統一教会については、文鮮明牧師をメシアとみる独特の教理のため危険な団体とする警戒論もあります。
葬儀は「13日葬」で執り行われ、3日からの3日間は特別祈祷期間とし、その後13日までの8日間、京畿道カピョン郡の清心平和ワールドセンターに祭壇を設け弔問客を受け付けるということです。